介護職を辞めたいと思った時に考えたいこと|後悔しないための判断基準

人材育成

介護職はたくさんのやりがいがある仕事です。

しかし、その反面、心身にかかる負担も少なくありません。

介護職として働いていると「もう辞めたい」と感じる瞬間は誰にでもあります。

この記事では、「介護職を辞めたい」と思った時に、一度立ち止まって考えるポイントを紹介していきます。

介護職を辞めたい理由によっては、異動や働き方の見直しで解決できる場合もあります。


介護職を辞めたいと思う主な理由

夜勤がつらい

介護施設で働いている人の中には夜勤業務に入っている方も多いでしょう。

普段は寝ている時間に働くことになるので、生活のリズムが乱れやすいです。

夜勤の回数が多いと生活リズムを整えるのが難しく、慢性的な睡眠不足につながることもあります。

また、夜勤は日勤帯よりも少ない人数で対応します。

そのため、急変や不眠の方の対応に追われた時に精神面でのプレッシャーを受けやすいです。

→詳しくはこちら 介護士の夜勤がつらい…よくある悩みと少しでも楽になる対処法


人間関係がつらい

介護職が退職を考える大きな理由の一つが人間関係です。

私の経験上、人間関係が理由で退職する人が一番多かったと記憶しています。

介護職は、多職種が関わる仕事です。また経験や年代の差もあり、人それぞれの価値観があります。

そのため

「以前からこのやり方だから同じようにやって」

「最近の研修で習ったからこっちのやり方が正しい」

など意見の食い違いが起こることも珍しくありません。

また、介護現場は日々の利用者の変化もあり、多くの伝達事項があります。

しかし、様々な事情で意図せず情報の共有ができないこともあります。

その結果、現場が上手くまわらずに、職員の雰囲気がギクシャクしたものになってしまいます。

他に人間関係の悪化する大きな要因として人手不足があります。

常に人手が足りない現場では、同僚に気遣いをする余裕がなく、結果、人間関係の悪化に繋がりやすいです。

人間関係の問題に見えても、その背景には人手不足や業務負担の大きさが隠れていることも少なくありません。

→人間関係の悩みについて詳しくはこちら

介護職の人間関係がつらい理由|現役介護士が実践する対処法を解説


身体的負担が大きい

介護職の中には腰痛を理由に介護職を離れる人も多くいます。

介護職は身体的にも負担の大きい仕事です。

移乗介助や入浴介助では、利用者を抱える場面も多く、足腰に負担がかかります。

そのため、腰痛を抱えながら働く人も多くいます。

私も一時期は腰痛に悩まされ、休日は整形外科に通い、勤務中には常にコルセットを着用して仕事することがありました。

最近では腰に負担がかからないように、移乗用のボードやリフトを取り入れる施設も増えてきています。

しかし、まだ多くの人が腰痛の悩みを抱えているように感じます。

特に特養では特に重度の入居者が多いため、身体介助が多く、職員の身体的な負担も大きくなります。

→特養について 詳しくはこちらの記事へ 

特養がつらいと言われる理由|現役介護士が感じる現場のリアル

特養とはどんな施設?仕事内容・メリット・デメリットを現役介護士が解説


給与や待遇への不満

介護職は、一般的に他の業種と比べて低賃金であることが多いです。

賃金には納得して入職したが、いざ勤務すると想像よりも多くの責任を求められ

「割りに合わないな」

と感じたことのある人も多いでしょう。

また、低賃金に加えて、昇給額も少ない場合もあります。

その結果、将来に不安を覚え、他の施設や業種への転職を考える人も少なくありません。

私自身も、家庭環境の変化で将来設計を見直した際に賃金を理由に転職を考えた経験があります。

また、同じ介護職でも法人や施設によって給与体系は大きく異なります。現在の職場だけを見て「介護職は稼げない」と判断するのは少し早いかもしれません。

辞める前に考えたいこと

原因は職場なのか介護職そのものなのか

転職を考える際に、まず考えてほしいことがあります。

  • 介護の仕事は好きだが、今の施設が合わない。
  • 自分には介護という仕事自体が合わない。

ほとんどの場合はどちらかに該当すると思います。転職する理由がどちらかで、今後の行動が変わってきます。

前者では部署の異動や、同じ介護職への転職で環境が変わることで、状況が改善することがあります。

後者の場合は、一度、介護職から離れることを視野に入れる必要があります。

辞めたいと思った時には、一度紙に辞めたい理由を全て書き出してみることをお勧めします。

私もやってみたことがあり、辞めたい理由を整理でき、あらためて抱えている問題に向き合うことができました。

その結果、転職に至ったこともありますが、気持ちの整理できたのでやってよかったと思います。


異動で解決できる場合もある

どうしても、今の職場を離れたい場合には、同系列の施設やデイサービスへの異動で問題が解決する場合があります。

例えば

特養勤務で身体的な負担が多い場合は、他のもっと軽度の利用者が多い施設やデイサービスへの異動

デイサービス勤務だが収入を増やす必要が出てきた場合は夜勤がある施設への異動

などです。

辞めたい理由が人間関係の場合、異動先では、良好な人間関係に恵まれることもあります。

働く職場が変われば環境も変わります。

まずは異動することで辞めたい理由を解消できないか、考えてみましょう。


一時的に疲れているだけの場合もある

介護職は心身共に負担の大きい仕事です。

また、人手不足の職場も多く、常に疲労困憊の方も多いです。

せっかくの休日は休息に充てるだけという方も多いでしょう。

そんな先の見えない状況が続いてしまうと「もう辞めたい」と考えてしまうこともあります。

そんな時こそ冷静になる時間が必要です。

一度落ち着いて、今の状況を整理しましょう。

その際の自分の状態には注意が必要です。

私自身、夜勤明けや疲れている時に将来のことを考えると、必要以上に悲観的になってしまうことがありました。

また、気持ちの整理する気力もない場合は、休職の希望を出すことも一つの手段です。

「休むと同僚がもっと忙しくなる」

と心配することもあると思います。

しかし、職場からすればあなたが体調を崩して倒れてしまうことの方が大きな痛手です。

休職中に考える余裕ができた際に、あらためて今の状況を整理して、辞めることについて考えましょう。


転職を検討する目安

次のような状態なら転職も選択肢

辞めたい理由を整理して、次のようなことが出てきたら転職を考えた方がいいでしょう。

もちろん、すぐに転職を決断する必要はありません。しかし、次のような状態が続く場合は環境を変えることも検討した方がよいでしょう。

慢性的な体調不良

まず、不眠や食欲不振、倦怠感など心身の不調が慢性的に出ている場合です。

一度休んだとしても、主な原因が取り除かれない限りは、また体調不良になってしまう可能性が大です。

方針の違い

また、福祉関係といっても法人によっての方針は様々です。働いてみて明らかに自分の介護観と方針が違う場合には、異動先でも同じようにストレスを抱えてしまうことでしょう。

ハラスメント

職場の人間関係において特に根深い問題としてハラスメント行為があります。

特に上司からのハラスメントにおいて悩む人も少なくありません。

上司は立場上、職員に厳しく指導することもあります。ただ上司も心の余裕がなく、行き過ぎた指導に至る場合もあります。

その結果、心を病んでしまう職員もいます。

ハラスメントの窓口に相談しても解決できない場合は転職を検討した方がいいでしょう。


私自身が感じること

私自身も20数年、介護に関わる仕事を続けており、三度の転職経験があります。

理由はそのうち二度はキャリアアップ、一度は体調不良によってです。

こうして振り返ると、介護そのものが嫌になり、辞めたことは一度もありません。

大変なことや理不尽なこともたくさんありますが、やりがいも多い仕事です。

辞めたいと考えた時には、まず一番信頼できる職員に相談してみましょう。それは上司でなくてもいいと思います。

他者に話すことでも、気持ちが軽くなりますし、違う視点が生まれる場合もあります。

また、相手も実は同じ悩みを抱えていて共感してくれるかもしれません。

ここまで辞めたい時の考え方を書きましたが、辞めることが決して悪いわけでも逃げるわけでもありません。

時にはあまりにも自分勝手な理由、消極的な理由で辞める職員もいます。

しかし、この記事を見つけて読んでくれているということは、きちんと自分と向き合い、その結果、辞めることを考えているのだと思います。

悩んだ結果、また介護の仕事を選ぶのも他業種で働くのもあなたの自由です。

後悔のない選択をしてもらいたいものです。


まとめ

ここまで辞めたい時の考え方をお伝えしました。

  • 辞めたいと思うのは珍しくない
  • まず原因を整理する
  • 異動や環境変更で改善する場合もある
  • 無理を続ける必要はない
  • 必要なら転職も前向きな選択肢

介護の仕事をしている中では、誰でも「辞めたい」と思うことはあります。

そんな時は一度、じっくり考えていろんな選択肢の中から自分に合った働き方を考えましょう。

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