もし私が介護施設に入居したら|介護士が本当に望む施設での生活

介護の本質

はじめに

介護職の皆さん。

一度は考えたことありませんか?

「もしも自分が高齢者になり、施設に入ったらどのような生活を送りたいか」

私はこれまで介護の仕事を20年以上続けてきました。

そして、多くの利用者と関わる中で、

「自分が介護施設に入居する立場だったら何を望むだろう」

と考えることがあります。

私が望むことは決して特別なことではありません。

「自分らしく暮らしたい」という、誰もが持つ当たり前の願いです。 

今回は、一人の介護士としてではなく、一人の利用者として、本音を書いてみたいと思います。


自分らしい時間を大切にしたい

一人で過ごす時間も必要

施設に入ると集団生活になります。

しかし、私は自分の時間もきちんと持ちたいと考えています。

性格的にワイワイ・ガヤガヤするのが好きではないこともありますが、部屋でゆっくり考え事をしたり、テレビを見て過ごしたいです。

一人の時間を持つことで、気持ちの安定化につながりそうな気がします。

夜更かししたい日があってもいい

施設ではほとんどの場合、消灯時間が決まっていると思います。

しかし、私はどちらかといえば夜型で施設の時間に合わないかもしれません。

静かに過ごして、他の方に迷惑をかけないようにしますので、時々でいいので夜更かししたいです。

「時々でも夜更かしができる」

こういった柔軟さがあると入居者は「自分のペースで生活できる」という安心感につながるような気がします。

また、施設側も「はやく寝かせなければ」といった焦りも少なくなるのではないでしょうか?

ゲームを持ち込みたい

私の趣味の一つにテレビゲームがあります。

おそらく高齢者になってもやり続けていると思います。(笑)

どうか、テレビゲームの持ち込みを施設側は許可してほしいです。

あと、職員さんの時間があったら対戦相手にでもなってくれたら嬉しいです。

趣味を持つこと・続けることが生活の楽しみであり、生きがいにつながると思います。


生活のリズムはできるだけ尊重してほしい

朝ごはんは少し遅くてもいい

夜更かしした翌朝は少し遅れて起きるかもしれません。

そんな日は、朝食は、あとから食べるので、規定の時間ギリギリまでは取っておいてほしいです。

施設入居者は全員が同じ生活リズムではありません。

業務のバランスを考えながら、その人の時間に合わせることも大事だと感じます。

パジャマで過ごす日があってもいい

高齢者になると体調がすぐれないことも多くなってくると思います。

そんな日は、着替えるのも億劫なのでパジャマのまま一日を過ごしたいです。

「何もしなくていい日がある」

それだけで施設生活の緊張感が軽減されるのではないでしょうか。

間食も楽しみたい

看護師さんや栄養士さんは心配されるかもしれませんが、時々、施設の食事とは別でカップ麺やジュースを口にしたいです。

施設の食事は栄養バランスが考えられていて健康にいいのは分かっています。

でも時々、そういった物を食べたくなると思います。

暴飲暴食にならない範囲で食べさせていただければと思います。

食は体をつくる大事な要素です。

そして、生活の中の大きな楽しみでもあります。

食生活の豊かさが生活の豊かさにつながると感じています。


家族や社会とのつながりを失いたくない

面会制限はできるだけしないでほしい

施設に入っても家族とは会いたいので、面会はさせてください。

コロナ禍以降、いろいろな制限があると思います。

感染症が蔓延する怖さは十分、分かっているつもりです。

感染対策は自分でもしっかりしますので、面会はさせてください。

面会は自分だけでなく家族にとっても貴重な時間になると思います。

誕生日くらいは外出したい

自分の誕生日だけは家に帰り、好きなことをしたり家族と過ごしたいと思います。

外泊でなくとも一日だけでも自宅帰省させてもらえるとありがたいです。

たった一日の外出でも、自宅へ帰ることで、昔の生活を思い出したり、「また帰りたい」という気持ちが生活への意欲につながることもあるでしょう。

家族にとっても、施設ではなく自宅で過ごす時間は、かけがえのない思い出になります。

 外の空気と日光を浴びたい

施設に入ると、どうしても屋内だけで過ごすことが多くなると思います。

日当たりの悪い部屋になるかもしれません。

自分で移動出来ない程、重度になったら、どうか一日のうちのどこかの時間で日光浴をさせてください。

屋外が難しければ、施設内の日が当たるところに少しの間、居るだけでもいいですので。

「日の光を浴びること」

生活のリズムをつくるには大事なことです。


尊厳だけは最後まで守ってほしい

プライバシーは守ってほしい

居室が多床室になるか個室になるか分かりませんが、どちらにしてもプライバシーを守る配慮はしてほしいです。

排泄介助や更衣の際には、他の方に見えないように配慮をお願いします。

また、急に人が入ってくるとびっくりすると思うので必ずノックしてください。

あと部屋が分からない人が間違って入ってくるかもしれません。その辺の対応もうまくお願いしたいです。

一つひとつの配慮が安心して暮らせる施設につながると思います。 

タメ口は仲良くなってから

施設では他の入居者さんでなく、職員さんとも仲良くやっていきたいと思います。

ただ、性格的にすぐだれとでも打ち解ける方ではありません。

少しずつ距離を縮めていきたいので言葉遣いはお互い気を付けて、最初は敬語で会話をして、徐々に打ち解けていきたいです。

良好なコミュニケーションが施設の良い雰囲気をつくっていくと思います。


自分の人生は自分で決めたい

ケアプランは自分でも考えたい

もし、ケアプランを作成する際には私も参加させてください。

私は施設ケアマネの経験もありますので力になれると思います。(笑)

施設に対しての無理難題は言いませんが、出来る限り意見は尊重してもらえると嬉しいです。

利用者主体でつくったケアプランは、実行できれば施設生活が充実したものになるでしょう。

延命は望まない

家族とも十分話し合ったうえでですが、個人的には延命は望みません。

私自身、食事が十分に摂れなくなる時が来ると思います。

そうなる前に、延命治療について家族や医療・介護スタッフと相談しながら、自分の意思を尊重してもらいたいと考えています。

 点滴も最小限でお願いしたいです。

体に管がつながっているのが、どうしても我慢できないと思います。

本人の意思を確認しておくこと、それを尊重することが最後まで尊厳を守ることにつながるのだと思います。


この願いは特別なことではない

ここまで私がどのような施設生活を送りたいか挙げてきました。

どれも私が高齢者になったときの心境を想像しながら書いたものです。

そして、介護士としてこれまで多くの利用者をみてきたからこそ

「自分だったらこんな生活を送りたい」

と感じていたことでもあります。

私は介護士だから特別なことを望んでいるのではありません。

どれも

「その人らしく生活したい」

という当たり前の願いです。

そして今から高齢者になる多くの方も同じように感じることだと思います。

今、施設に入居している方もそれぞれ違う希望を持っています。

介護とは、その思いに少しでも近づける仕事なのだと思います。


まとめ

今回は私が望む施設での生活を書いてきました。

まとめると以下の通りです。

 ・自分らしい時間を持ちたい

 ・生活リズムを尊重してほしい

 ・家族との時間を大切にしたい

 ・尊厳を守ってほしい

 ・最後の選択は自分で決めたい

利用者一人ひとりに「その人らしい生活」があります。

今回の記事を書きながら、改めて利用者の希望を聞くことの大切さを考えさせられました。 

もし私が介護施設に入居する日が来たら、今回書いたような生活を望むでしょう。

利用者の希望を叶えることは、決して「わがままを聞くこと」ではありません。

その人らしい人生を支えることこそ、介護の本当の役割なのだと私は思います。 

そして今、介護をする立場だからこそ、利用者にも同じような思いがあることを忘れずに仕事をしていきたいと思います。

今回の記事と関連する内容です。続けて読むことで、介護についての理解がより深まります。

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